2006年01月31日

(Review)P・F・ドラッカー『現代の経営』

一番尊敬する学者さんはと問われれば、
真っ先に挙げるのは故ピーター・ドラッカー。
(政治学の学者の名前は思い浮かびませんでした)

その著書はかなり読んでいるが、
やはり『現代の経営』に全てのエッセンスが詰まっていると感じる。
1954年に書かれたとは驚きなくらい、現代にも通じる内容である。

以下、特に参考になった部分をメモの意味も含めて(若干編集して)記述。

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“経営管理者の仕事”
---------------------------------------
1.目標設定
目標が何でなければならないか決定し、具体的なゴールを決定し、
達成するために何をしなければならないか決定する。
そして、達成のために仕事を行う人に、目標を理解させ、意味あるものとする。

2.組織
必要とされる活動、意志決定、関係分析、仕事の分類。
仕事をマネジメント可能な活動に分け、マネジメント可能な作業に分ける。
それらの活動や作業を組織し、作業をマネジメントする人を選び、
それらの仕事を行うべき人を選ぶ。

3.動機付け、コミュニケーション
仕事に責任を持つ人間をチームにまとめる。
「仕事を通じて行う」「部下との関係を通じて行う」
「優れた仕事に対するインセンティブや報奨によって行う」
「昇進に関わる方針によって行う」
「経営管理者から部下へのコミュニケーションと、部下から経営管理者へのコミュニケーションによって行う」

4.評価測定
仕事ぶりを評価測定するための尺度を設定。
自らが率いる単位組織のあらゆる人間が、組織全体の成果に焦点を合わせ、
かつ自らの仕事に焦点を合わせた尺度、彼らの助けになる尺度を持つようにする。
仕事ぶりを評価し、分析、解釈。
それら評価測定の意味と結果を、部下と上司に伝える。

5.部下の育成
マネジメントの仕方によって、部下の成長を容易にも困難にもする。
部下を正しく方向付ける。さもなければ誤って方向付けてしまう。
部下の強みを引き出す。さもなければせっかくの強みを殺してしまう。
部下の仕事への真摯さを強化する。さもなければ腐敗させてしまう。
まっすぐ強くなるよう訓練する。さもなければねじ曲げてしまう。


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“戦略的な意志決定に置いて重要なこと”
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正しい答えを見つけることではなく、
正しい問いを探すことに力を傾けること。



『経営者の条件』も名著。
心からオススメです。



posted by 鯰 at 01:27| Comment(12) | TrackBack(1) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
5つともなかなか難しいよね。
この5つの仕事をサポートするツールや仕組みを作るのがやっぱ夢だわ。

管理職は自分の成果以外のこと(=部下のこと)も
考えなきゃいけないのが純粋にすごいと思う。
全社最適志向、早く仕事を覚えて自然に持てるようになりたいっす。
Posted by みなみ at 2006年01月31日 06:45
> 5つともなかなか難しいよね。
> この5つの仕事をサポートするツールや仕組みを作るのがやっぱ夢だわ。

実際、会社のビジョンや規模などによって、
最適なツールや仕組みは違ってくるだろうから、
状況の分析能力と最適解の提案能力を身につけられると最高なのだろうね。

身につけたら月給7万円は出すよ!
Posted by 鯰 at 2006年01月31日 07:06
経営って、言わば”完成した”(もちろん未完成な人が多いけど)大人で成り立つ 世界ですよね

俺はその1つか、2つ前の 大人を(に)育てる 世界で生きていくことになるんですけど、この5つの項目って、言葉は難しいく言っているけれど、子どもは、それを感覚でやっています。
もちろん 経営に入れるような高い知識や適応能力じゃなくて、生きていく中でのことを必死にやってます。
それを意識せずにやっている(できている)のが子どもの強みだと思います。

経営という言葉は教育の世界にもあります。
それは”学校経営”と”学級経営”です。
前者は、経済的なことも、組織的なことも絡んできますが、後者は教室単位の狭い社会のようなものです。
この”学級経営”にもあの5項目を当てはめることが出来るので、少し面白くなりました。
Posted by maru at 2006年02月01日 04:17
要するに俺が経営者に向いてないと
言いたいんだな?だな?

・・・ただ、
「正しい答えを見つけることではなく、
正しい問いを探すことに力を傾けること。」
技術者であれ経営者であれ
同じものを求められるのだな。
Posted by kenzi at 2006年02月01日 11:34
>maru 氏

> 俺はその1つか、2つ前の 大人を(に)育てる 世界で生きていくことになるんですけど、この5つの項目って、言葉は難しいく言っているけれど、子どもは、それを感覚でやっています。
>もちろん 経営に入れるような高い知識や適応能力じゃなくて、生きていく中でのことを必死にやってます。
>それを意識せずにやっている(できている)のが子どもの強みだと思います。


“子どもは”上記を意識せずにやっているというのは誤りだと思います。
“大人も”無意識のうちに処理している内容がほとんどだと思います。

そして、大人でも子どもでも才能ある人は居て、
無意識でも抜群にこなしてしまう人も居ます。
子ども時代の関係性においては、
当該事象においてのステークホルダーが少ないことが多いとか、
子どもの方が、比較的思考力が柔軟なので無意識でも処理し易い、
とかは言えるかも知れませんが、
無意識でやっていること自体が特に子どもの強みだとは思いません。


にしても、学校経営に当てはめて考えるとすごく面白そうですね。
ただ、企業の目的は(基本的に)市場の拡大という一点に収束できますが、
クラスの場合はそのようなものが無いので、
そのまま当てはめるのは困難かも知れませぬな。

そんなアナタに朗報。
ドラッカーの著作で上記に並ぶ傑作『非営利組織の経営』ってのがあります。
ミッションの実現を第一に掲げる非営利組織のマネジメントをどのように行うか、
非常に有用な示唆に富んだ本です。買え。是非買え。
買えないなら買ってあげるから住所教えれ。
Posted by 鯰 at 2006年02月01日 22:02
>kenzi 氏

問いを立てることがほんと難しいですよね。
日常から情報やらに対する感度をあげて、
一瞬のセレンディピティを逃さない、ってのが、
現状の僕の精一杯の態度です。
Posted by 鯰 at 2006年02月01日 22:04
勧められた本は買って読む主義(いいのか悪いのか)
読み終わったら何かしらコメントします。
Posted by maru at 2006年02月02日 03:57
そういえば俺、特定非営利活動法人の一員だった。
Posted by たなべ at 2006年02月02日 20:20
>maru氏

僕が小説以外で初めて感動した本です。
是非感想を聞かせて下さい。


>たなべ氏

そういえばそうだったね。
非営利の音楽団体もこれからもっと増えて良いと思うのだよな。

ちなみに僕の卒業論文のテーマは、
『非営利組織の資金調達活動』
でした。
Posted by 鯰 at 2006年02月03日 01:55
何を調べたのさ?まぁ音楽系みたいに集客しない団体で資金調達するのは難しそうやけどね。
Posted by たなべ at 2006年02月04日 16:36
東京に行ってきました。よすろーと電話しました。

人と電車の線が多すぎて、わけわかりません。

やっぱ田舎がいいですたい。
Posted by たなべ at 2006年02月14日 23:14
>たなべ氏

今さら回答。
東京は人多いねえ。他にも色々多いけどね。
チャンスとか。誘惑とか。

僕は東京がいいですたい。
Posted by 鯰 at 2006年02月27日 13:48
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